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歯と歯ならびと「ひみこのはがいーぜ」②味覚の発達

みなさん、こんにちは。世田谷区経堂にある ふなき矯正歯科経堂クリニック 会長の舩木純三です。今日は私の著書「グッドスマイルとアンチエイジング①よい歯と歯ならびで健康長寿」から抜粋してお届けする第二弾。

歯と歯ならびがアンチエイジングにつながるお話を8回に分けてお届けします。

②「み」味覚の発達

世の中はグルメブーム。でも実は、よく噛めない人は味がよくわかりません。私は44歳から2回目の矯正歯科治療を行ったのですが、治療が終了してよく噛めるようになったとき、玄米でも白米でも、そしてパンも、実に甘いということにはじめて気がついたのです。その理由はだ液の中に含まれる消化酵素アミラーゼとガスチンにありました。

よく噛んでいるとアミラーゼを含むだ液がたくさん出てきて、でんぷん質を小さな分子に分解するので、舌にある味覚細胞の味蕾(みらい)を刺激するようになり、甘く感じたわけです。ガスチンは味を感じる細胞を活性化する作用があります。一口に味を感じるといっても、口の中では実に様々な現象が起きているわけです。

人は、いくつになっても美味なものは忘れずに覚えています。これらを食べると元気になり、生きる意欲が生まれてきます。高齢になっても元気で長生きするためには、よく噛める歯や入れ歯で、美味な食事をしっかりとって、低栄養にならないことが大切です。すなわち、よく噛むことがアンチエイジングにつながるわけです。若い時からよく噛む習慣をつけて、だ液を多く出して、楽しく、美味しく食事をしていただきたいものです。

 

※ふなき矯正歯科経堂クリニック(世田谷区経堂所在)理事長・舩木純三著書「グッドスマイルとアンチエイジング①よい歯と歯ならびで健康長寿」より抜粋転載。

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